2017年度 活動報告

学部ニュース

緑地環境学科の近況 緑地環境学科
学科長 本條 毅

緑地環境学科の教員ですが、渡辺洋一先生が特任助教として、新たに平成29年3月に赴任されました。ご専門は、生態遺伝学です。
緑地環境学科の中で、遺伝子を分析できる数少ない教員の一人ですので、これからのご活躍が期待されます。
また、平成29年4月に百原新先生が教授に昇任されました。渡辺先生とともに、あらたな生態学の教育研究分野を担当されます。

平成28年からは、ターム制が始まり学期の期間が大幅に変わりました。これまで一年を前期、後期に分か れていましたが、ターム制では、一年を約2ヶ月毎の 6つの期間に分けます。授業は原則各タームで行い、週2回の授業を8週間行うという形式になりました。第1、第2タームがこれまでの前期、
第4、第5タームがこれまでの後期の期間に相当します。これまでの一週間に1度の授業が2度になったため、少し戸惑いもありましたが、スムーズに移行することができました。
恒例の二葉会主催のサンクンガーデン夏の会が7月1日(土)に開催されました。例年どおり1年生が参加し、花壇整備や除草作業を行い、その後の懇親会では、OBと交流を深めました。

平成29年3月の卒業生は、68名でした。そのうち就職が63%、進学が30%、その他が公務員試験準備や留学等となっています。
年により変動はありますが、比較的就職が大学院への進学より多いのが緑地環境学科の特徴です。大学院への進学は、千葉大学への進学が 8〜9割を占めます。就職先は多岐にわたりますが、広い意味では農業や緑地環境に関係する企業が多いと言えると思います。

東京ビックサイトで12月7〜9日に開催されるエコ プロダクツ2017に、今年も出展いたします。本学科が取り組んでいる環境人材育成や、
環境保全に関わる研究、環境貢献活動について紹介します。是非お立ち寄りください。
最近は、学生の就職も順調のように見えますが、学生が訪問した際には、OB・OGの方々のアドバイスやご支援を、お願いする次第です。

活動報告

サンクガーデン夏の会より園芸学部の庭園の歴史補足資料について

7月7日に実施されたサンクガーデン夏の会において、 藤井英二郎二葉会会長より案内いただきました、園芸学部の庭園の歴史につきまして、
会長より補足資料を頂きましたのでご覧ください
文教施設1
文教施設2
文教施設3
文教施設4

サンクガーデン夏の会の報告

毎年7月第一土曜日に開催されているサンクガーデ ン夏の会も今年で17回目を迎えました。
この数年は、 二葉会の活動を現役の学生に知ってもらうことや、現役の学生に卒業生と関わることで様々な刺激や感動を受けてもらうことを目的として、
入学間もない園芸学部緑地環境学科1年生が同会に参加することとなっています。
サンクガーデン夏の会に先駆けて行われた二葉会セミナーでは、平松玲治氏(平成3年造園卒・一般財団法人公園財団)から、公園のマネージメントについての話をいただきました。例年はセミナーの後、作業のサンクガーデン夏の会の報告二葉会セミナー平松玲治氏(造園平成3年卒)坂内善次郎氏(造園昭和41年卒)庭園解説藤井英二郎二葉会会長大塚守康氏(造園昭和40年卒)できる服装に着替えて、サンクガーデンにて花壇の植込みや、芝地や園路の除草を行いますが、雨天にて中止とし、急遽、藤井英二郎二葉会会長による千葉大学園芸学部キャンパス庭園(千葉高等園芸学校庭園群)について、その歴史と構成の特徴について案内をいただきました。梅雨時に行われる本会ですが、過去16回の歴史で、作業を中止にするのは初めてのこととなりました。
庭園散策に引き続き、懇親会が開催され、懇親会では卒業生と現役の学生が将来のことや、造園産業界のことについて様々な会話が繰り広げられました。
二葉会セミナー平松玲治氏
(造園平成3年卒)
庭園解説 藤井英二郎二葉会会長
坂内善次郎氏(造園昭和41年卒 )
大塚守康氏(造園昭和40年卒)

二葉会員の活躍を訪ねて 第9回報告 日光宇都宮道路の先駆的な取組み ~歴史的景観と自然環境の保全~
企画幹事会幹事長 平山 実(昭和57年卒)

平成29年10月28日(土)、松崎喬氏(造園昭和39年卒: 大日本コンサルタント㈱景観デザイン室上席技師)を講師に、日光宇都宮道路の歴史的な景観と自然環境の保全の取組みを見学した。参加者は29名。

計画段階時代の社会的な背景を聞きながら、技術者として初めての試みや工夫をされてこられた松崎氏の思いと現場の痕跡を目の当たりにした。日光宇都宮道路は、昭和40年代後半に観光シーズンにおける国道の恒常的な渋滞を解消するために計画され たバイパス道路である。いくつかの路線が提案された 中から決定された現道拡幅案が、世にいう太郎杉裁判 によって撤回せざるを得なくなり、バイパス案をもとにして日光宇都宮道路が計画された。そのため、当初から環境や景観に対して十分に配慮して検討がなされている。自然環境と歴史環境という恵まれた地域特性を踏まえて、路線、線形、道路構造、工法、ディテー ル、植栽に至るまで、計画段階から一貫して地域の環境保全に労力を傾注している点に敬服する。
自然環境への影響を回避し、緩和させるために地形 を尊重した線形設定やのり面の縮小化、トンネル構造の採用等、熟考を重ねた上で最終決定している。植栽も既存木の移植を行い、環境・景観保全を第一とし、 移植の一部は道路敷外の自然改変域にも行っている。 盛土法面と域外の植栽などはここが嚆矢であり、独自の発想による試みを多く提案し、実践している。その他、動物に対する環境保全も行っている。道路を横断するけもの道の保全のために、ボックスカル バートを設けること、橋台をセットバックして谷筋の けもの道を保全し、更にモリアオガエルの産卵池を再生するなど、動物の生息環境の保全を図っている。供用後のモニタリングで動物の行動を把握し、管理段階 でもモニタリングし、小動物が移動しやすいように道路管理上設置したフェンスの撤去や側溝の小動物這い 出しスロープなどを改良している。

今の時代では、環境への配慮事項として目にする内 容であるが、この日光宇都宮道路での総合的な検討と実践があったからこそ、現在、地域特性を踏まえた環境配慮事項としていかされているのだと改めて感じた次第である。二葉会の先輩である松崎氏の熱い思いと、技術に裏打ちされた実践の痕跡を現場で確認できたことは非常に有意義な見学会であった。
松崎さんと多大なご協力 をいただいた山田悠美さん(環緑平成23年卒:大日本 コンサルタント㈱)のお二人に感謝いたします。


【30年度予告】  諸先輩の活躍場所などの企画を予定。詳細は今後、 企画幹事会のHPに掲載しますので、ご期待ください

路線設定等で工夫した鳴虫山前で

既存樹木の移植を語る松崎先輩

環境緑地学科第7期・第8期合同クラス会報告
外木秀明(環緑昭和60年卒)・鍔 隆弘(環緑昭和59年卒)

2017年2月11日、石川県金沢市で環緑緑地学科7期・ 8期の合同クラス会を開催した。参加者は21名。
全国 各地からの参加者があり、北は秋田から、南は福岡、また今回はシンガポールからの参加者もあり、盛大に行われた。残念ながら山陰地方からの出席予定者は、記録的な豪雪の影響により電車不通となってしまい、参加が叶わなかった。また、同期の他学科の参加も歓 迎し、園芸経済学科・園芸学科からも参加者があり、 学科・年代関係なく松戸の地で学んだ仲間の集まりで は、1次会に留まらず、2次会、3次会と夜遅くまで旧 交を温める絶好の機会となった。 参加者は、冬の金沢グルメを堪能したり、また兼六 園ほか観光名所を訪問したり、クラス会&観光、グル メ堪能と思う存分週末の金沢を満喫して、非常に思い出深いクラス会となったと思う。多くの東京方面からの参加者は、北陸新幹線利用が多かったが、我々4名 は車で参加し、川越から約7時間かけて金沢入りした。 途中、関越自動車道の行楽渋滞や長野県での雪模様で 心配されたが、時間通りに到着した。会は、創業宝暦2年(1752)の料亭「つば甚」を会 場として開かれた。会場(写真左)は「月の間」で、寺町の台地上から医王山の山並みを背景に市街地を見 渡すことができる。芥川龍之介、吉田健一、三島由紀夫ほか多くの文人が訪れた他、明治の元勲伊藤博文が この料亭を「風光第一楼」と愛でた書(写真右)が飾 られている。また、加賀藩の前田家から送られた漆塗 りの窓枠、鶯張りの縁側があり、金沢の奥座敷のしつ らえである紅殻で仕上げられた赤壁の中、皆さんの酔 いも進んだようであった。素晴らしい会場であった。
(筆者の記憶では)2004年辺りから4年に一度の開催 でスタートした第8期クラス会は、その先輩の参加が あり、また同期他学科からの参加もあり、気の合う仲 間の集まりで、定期的に開催し、必ず開催場所は松戸生協で行っていた。その時には生協の石島さんに大変 お世話になり、松戸でのクラス会開催は、石島さんとお目にかかれる会でもあった。今回は、2015年に開催したクラス会で、北陸新幹線開業を控えていたことか ら、金沢「つば甚」でクラス会をという声が多かった ので、実現したものである。参加者は、つば甚内の建物、食器、料理に感銘を受 け、想像以上の効果があり、次回は個人的に「つば甚」 を訪れたいと感じた参加者も多いと思う。
次回開催は 東京・千葉開催とし、開催順は、東京(松戸含む)→ 地方→東京(松戸含む)→地方→東京→地方→東京と 定期的な交流を図る予定である。
連絡先:htonogi@yahoo.co.jp(外木)